書評
—野村隆吉 著—脳血管レントゲン図譜
黒岩 義五郎
1
1九大内科
pp.38
発行日 1962年1月1日
Published Date 1962/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201181
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このたび野村氏による本書が出版されたことは,私として心からよろこばしい事と思い,同じ脳神経領域にたずさわるものとして同慶の至りである。
脳血管写の意義について,とかく欧米でも脳血管撮影法は脳外科医の行うべきものであり,その適用はかなり限られていた傾向があつた。然しながら最近に至り,本法は脳腫瘍のみならず,脳血管性障害,てんかんその他の脳疾患に於て必須の診断法となつてきた。我々の内科教室に於いても,クモ膜下出血を始め各種の脳血管障害において本法のすぐれた広い利用価値を痛感している。
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