特集 頭痛
シンポジウム
討論
清水 健太郎
pp.625-630
発行日 1960年7月1日
Published Date 1960/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200954
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司会 それでは講師の先生方に,追加御質問等を伺いたいと思います。頭痛という非常に難しい問題であります。第一頭痛というものは,外から見えない。それを測る方法が少しもない。Krankeが頭が痛いと言えば,そう思うだけでそういう漠とした症状を而も常に訴えられる。又個体を非常に苦んめるものでありますが,この問題には本当にわれわれは手を焼いておるものであります。今日は各方面の先生方にいろいろ伺いましたが,突然のことで先生方もおそらく頭痛をなさつていろいろお調べ下さつたことだと思いますが,非常に多方面に深い御研究を戴きまして,大変啓発されたと思うのであります。
都留(北大) 私共精神科教室で脳神経外科的疾患をも扱つておりますから,今年9月までの1年間に入院しました患者252例でございます。その中で疼痛を主訴とした患者は,スライドの上から3番目でありまして,大体17%位になつております。その中で頭痛を主として訴えて来た者は脳腫瘍その他の判然とした疾患を別に致しましてどれ位あるかと申しますと,この表はSweet and Whiteの頭痛の分類でございますけれども,私共は大体これに則つて分けておりますが,大体このように19例ございます(表参照)。まあ一般に神経科の方にこういうような疾患で訴えて来たのが,今迄は少い訳ですが,今後将来はこういうような方面も段々研究されて患者も増加してくると思います。
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