文献
Experienees with Metastatie Neoplasms Involving the Spinal Cord
Kevin D. Barron
,
Asao Hirano
,
Shukuro Araki
,
Robert D. Terry
pp.871
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200851
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127例の剖検例について,転移性腫瘍による脊髄及び馬尾神経障害を検討した。
臨床的に,転移性腫瘍は原発性髄外腫瘍に比して症状の進行度が速やかである。乳癌の脊髄転移例では,次の諸点が特徴的である。即ち,(1)原発巣が明らかである。(2)背部痛或いは根性疼痛の既往歴がある。(3)レ線学的に椎骨が多発性に傷害されている。(4)進行が比較的徐々である。之に反し,肺癌の脊髄転移例では,疼痛を伴わず,レ線学的に椎骨傷害が明らかでなく,急速に(48時間以内に)対麻痺を招来する。直腸癌,多発性骨髄腫脊髄転移例の臨床像は乳癌例に類似するが,悪性リンパ腺腫及び腎臓の癌では肺癌例に酷似する。肺癌例で急速に対麻痺を生じた者では生存期間が最も短い。
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