Japanese
English
短報
社会生活技能訓練が奏効した再燃と寛解を繰り返す慢性精神分裂病の1例
A Case of Chronic Schizophrenia with Repeated Recurrence and Remission Improved by Social Skills Training
森内 幹
1
,
川端 茂雄
1
,
川端 正義
1
,
仁木 繁
1
,
井上 和臣
2
Tsuyoshi MORIUCHI
1
,
Shigeo KAWABATA
1
,
Masayoshi KAWABATA
1
,
Shigeru NIKI
1
,
Kazuomi INOUE
2
1敬愛会南海病院
2鳴門教育大学人間形成基礎講座
1Nankai Hospital
2Department of Human Development, Naruto University of Education
キーワード:
Social skills training
,
SST
,
Schizophrenia
,
Inpatient
Keyword:
Social skills training
,
SST
,
Schizophrenia
,
Inpatient
pp.89-91
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904697
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SSTは脱施設化の流れの中で,精神分裂病患者の社会復帰を助けるために,適切な対人行動がとれるように援助していく治療体系である9)。精神分裂病患者にとって社会的な適応機能が,その予後に大きな影響を及ぼすことが実証され,その生活技能を改善していくことにより社会的自立を促すことが可能となった。
SSTは我が国において,まずデイケアなど外来を中心に実施され効果を上げた。その後,1994年4月の診療報酬改定時に,精神科専門療法として入院生活技能訓練療法が新設され,さらに入院患者にも広く行われるようになっている。我々も入院中の精神分裂病患者にSSTを行い,患者の持つ問題を解決して社会的な対応能力を高めてきた。この結果,対人緊張が減少し労働意欲が高まり,発病以来初めて就労ができた症例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。
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