Japanese
English
短報
うつ状態で放火により自殺を図ったACTH単独欠損症の1例
A Case of Isolated ACTH Deficiency Attempted Suicide in Depressive Moods
京谷 泰明
1
,
佐藤 倫明
2
Yasuaki KYOTANI
1
,
Michiaki SATOU
2
1播磨大塩病院
2市立加西病院内科
1Harima Ohshio Hospital
2Kasai Municipal Hospital
キーワード:
Isolated ACTH deficlency
,
Depression
,
Suicldal attempt
Keyword:
Isolated ACTH deficlency
,
Depression
,
Suicldal attempt
pp.1205-1207
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904652
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M. Bleulerが内分泌精神症候群endokrines Psychosyndromとして述べているように,内分泌疾患に伴う精神症状は,その慢性期において,一種の人格変化のような欲動,発動性,気分の障害を示すことが知られている1,2)。下垂体機能障害の1つであるACTH単独欠損症は,1954年Steinbergら6)が50歳の主婦の症例をTrue Pituitary Addison's Diseaseと記載したのが最初であり,その後,精神症状を示すものも多く報告されるようになった3〜5)。
今回我々は,放火にて自殺を図り入院となった患者を精査したところ,ACTH単独欠損症であることが判明した。ここにその経験を報告し,簡単に考察を加えたい。
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