Japanese
English
短報
せん妄を来したACTH単独欠損症の1例
A Case of Isolated ACTH Deficiency with Delirium
柴田 明彦
1
,
山本 健
1
,
高岡 健
1
,
小出 浩之
1
,
若林 慎一郎
1
,
浅岡 まさみ
2
,
村井 敏博
3
Akihiko Shibata
1
,
Ken Yamamoto
1
,
Ken Takaoka
1
,
Hiroyuki Koide
1
,
Shinichirou Wakabayashi
1
,
Masami Asaoka
2
,
Toshihiro Murai
3
1岐阜大学医学部精神科
2岐阜病院
3岐阜大学医学部第三内科
1Department of Psychiatry, Gifu University School of Medicine
2Gifu Hospital
3The Third Department of Internal Medicine, Gifu University School of Medicine
pp.1361-1363
発行日 1991年12月15日
Published Date 1991/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903169
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副腎皮質刺激ホルモンACTH分泌の選択的低下に基づき,全身倦怠感,低血糖,低血圧,食欲不振など副腎皮質機能低下症の臨床症状を示すACTH単独欠損症は,1954年にSteinbergら6)によって初めて報告され,本邦においても1969年熊原ら3)の報告に始まり,100例以上の報告がなされるに至っている。しかし,本例における精神症状の記載は少なく,主に内分泌疾患として身体的側面からの検討がなされてきた。今回我々は,ACTH単独欠損症の治療経過中に,せん妄を来した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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