Japanese
English
研究と報告
小児の機能性視覚障害—眼科医院における20年間の経験から
Functional Visual Disturbance in Children: from our experiences of 20 years in an ophthalmologic clinic
横山 尚洋
1
,
高山 東洋
2
,
長瀬 又男
3,4
Naohiro YOKOYAMA
1
,
Touyoh TAKAYAMA
2
,
Matao NAGASE
3,4
1慶応義塾大学医学部精神神経科
2赤塚眼科高山医院
3長瀬クリニック
4総合療育研究所
1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Keio-Gijuku University
2Takayama Ophthalmologic Clinic
3Nagase Clinic
キーワード:
Functional or psychogenic visual disturbance
,
Childhood
,
Hysteria
,
Conversion symptom
Keyword:
Functional or psychogenic visual disturbance
,
Childhood
,
Hysteria
,
Conversion symptom
pp.181-188
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904273
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【抄録】1976〜1995年の20年間に1眼科医院において310例の機能性視覚障害を経験した。年齢は8〜14歳に多く,性別では女児が男児の約3倍であり,従来の報告と同様の傾向を示した。心因の有無および随伴症状による4群への類型分類を試みたが約60%の例で心因を認めず,心理的機制のみでは説明困難であり,年齢特異性からは視機能の発達過程との密接な関係が推測された。精神医学的予後は良好であり,他の精神医学的症状あるいは問題行動はほとんど認められなかった。本症では診療の場により重症度に差がある可能性を指摘し,我々は眼科開業医を受診した症例を対象としたため軽症例が多かったものと考えた。年度別変化では予想と異なり近年むしろ減少している可能性が示唆された。
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