Japanese
English
短報
Propericiazineによりてんかん発作の増悪を来した1例
A Case with Epileptic Seizure Aggravated by Propericiazine
高見 浩
1,2
,
岡本 泰昌
1
,
末田 耕一
1
,
吉村 靖司
1
,
日域 広昭
1
,
大森 信忠
1
Hiroshi TAKAMI
1,2
,
Yasumasa OKAMOTO
1
,
Kouichi SUEDA
1
,
Yasushi YOSHIMURA
1
,
Hiroaki JITSUIKI
1
,
Nobutada OOMORI
1
1国立呉病院・中国地方がんセンター精神科
2現,広島市精神保健福祉センター
1Department of Psychiatry, Kure National Hospital
2Hiroshima City Mental Health and Welfare Center
キーワード:
Propericiazine
,
Epileptic psychosis
,
Seizure
Keyword:
Propericiazine
,
Epileptic psychosis
,
Seizure
pp.1093-1095
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904194
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これまでに,抗精神病薬によりけいれん発作が惹起されたという報告が多数なされ2,7,8),特にてんかん患者をはじめ脳波異常の既往を有する場合には,より起こりやすいので注意を要すると言われている8)。また,脳波上基礎活動が徐波化したり,棘徐波複合や陽性棘波が出現することも報告されている1,3〜5)。しかし,propericiazineは構造特性上けいれん発作を誘発しやすいとされているが8),我々の検索しえたかぎりではpropericiazineに関する報告例は認められない。今回我々は,てんかん患者にみられた幻聴と作為体験に対して増量を試みたpropericiazineにより,てんかん発作が頻回となり,脳波上基礎活動の悪化と突発活動の出現を認めた1例を経験したので報告する。
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