Japanese
English
研究と報告
慢性分裂病の機能的亜型分類—反応時間とストレス応答による
Functional Subtyping of Chronic Schizophrenia on the Combined Use of Reaction Time and Stress Response
臺 弘
1
,
三宅 由子
2
Hiroshi UTENA
1
,
Yuko MIYAKE
2
1坂本医院
2東京都精神医学総合研究所
1Sakamoto Clinic
2Tokyo Institute of Psychiatry
キーワード:
Chronic schizophrenia
,
Subtypes
,
Reaction time
,
Stressresponse
,
Psychic energy
Keyword:
Chronic schizophrenia
,
Subtypes
,
Reaction time
,
Stressresponse
,
Psychic energy
pp.127-133
発行日 1996年2月15日
Published Date 1996/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904036
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【抄録】慢性分裂病の亜型分類には,精神病理の記述的な視点のほかに,精神生理の計量的な視点を併せて持つ必要がある。そのために日常臨床で単純に測定でき,受け入れられやすく,しかも治療的雰囲気を損わないテストを用いた。それは物差し落としを指で挟み止める際の単純反応時間DSTと血圧測定時の心拍変動PRDの2指標である。外来慢性分裂病患者群と正常対照群についてのDST×PRDの2次元分散図から,分裂病者は正常域,過敏型,遅延型の3機能的亜型に分離された。異常の2亜型は正常域に対して,精神病理と社会適応度の2評価尺度によって,陰性症状と社会適応減退に傾斜する相関を示した。この所見の症例検討や治療の方向づけについての意味を論じ,併せて心的エネルギー概念の計量化を考察した。
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