Japanese
English
研究と報告
日常臨床のための簡易精神生理テスト—特に精神分裂病について
Simple Psychophysiological Tests for the Daily Clinical Use: with special reference to schizophrenia
臺 弘
1
,
三宅 由子
2
Hiroshi UTENA
1
,
Yuko MIYAKE
2
1坂本医院
2東京都精神医学総合研究所
1Sakamoto Clinic
2Tokyo Institute of Psychiatry
キーワード:
Psychophysiological test
,
Schizophrenia
,
Random number
,
Functional impairment
,
Quantification
Keyword:
Psychophysiological test
,
Schizophrenia
,
Random number
,
Functional impairment
,
Quantification
pp.801-808
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904372
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【抄録】精神科の日常臨床のために簡易精神生理テスト・バッテリーが考案された。それは症状の現象的記述を客観的な計量指標によって補強し,機能障害の実体を明らかにするためである。既報の2指標に新しく乱数度を加えて,精神機能地図の基本的な三角点とし,入力点に血圧測定時の心拍増加(ストレス反応),出力点に物差し落としをとらえる距離(単純反応時間),統合制御点に乱数発生テスト(イメージ処理)が用いられた。外来分裂病群と正常対照群との間で,3指標は独立変数として扱うことができ,症状を参照することなしに患者の85%が異常と判別された。乱数度と症状の関連はPANSSにより,乱数度は陰性,全般精神病理得点および陽性の下位項目のうち思考解体と有意の相関を持つことが示された。このテストの意義が論じられた。
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