Japanese
English
研究と報告
月経前にbinge eatingが増悪した過食症の2症例
Two Cases of Bulimia Nervosa with Premenstrual Exacerbation of Binge Eating
藤本 香織
1,2
,
井上 猛
2
,
傳田 健三
2
,
笠原 敏彦
2
,
小山 司
2
Kaori FUJIMOTO
1,2
,
Takeshi INOUE
2
,
Kenzo DENDA
2
,
Toshihiko KASAHARA
2
,
Tsukasa KOYAMA
2
1現,医療法人社団慈藻会平松病院
2北海道大学医学部精神医学教室
1Hiramatsu Hospital
2Department of Psychiatry, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
Bulimia nervosa
,
Menstrual cycle
,
Binge eating
Keyword:
Bulimia nervosa
,
Menstrual cycle
,
Binge eating
pp.509-513
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903873
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【抄録】月経前にbinge eatingが増悪した過食症の2症例について報告し,文献的考察を行った。症例1は17歳の女性でインスリン依存性糖尿病を合併していた。初診時には月経前のbinge eatingの増悪は明らかではなかったが,入院後,月経周期に伴うbinge eatingの増悪が顕著にみられ,眠気,抑うつ気分も月経前に増悪した。症例2は22歳の女性で,薬物治療により症状軽快したが,その後,長期間なかった月経が再開してから,月経前にのみbinge eatingが出現するようになった。月経前の食欲の亢進(特に炭水化物)は健康女性でも報告されていることから,月経前の食欲の変化,女性ホルモンの影響が,binge eatingの増悪因子となった可能性が示唆された。
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