Japanese
English
研究と報告
bradyphreniaに電撃療法が奏効したパーキンソン病の1例
A Case of Parkinson's Disease whose Bradyphrenia showed Remarkable Improvement by Electroconvulsive Therapy
池沢 良郎
1
,
川又 大
1
,
村山 賢一
1
,
井上 令一
1
Yoshiroh IKEZAWA
1
,
Masaru KAWAMATA
1
,
Ken-ichi MURAYAMA
1
,
Reiichi INOUE
1
1順天堂大学医学部精神医学教室
1Department of Psychiatry, Juntendo University
キーワード:
Parkinson's disease
,
Depression
,
Bradyphrenia
,
Electroconvulsive therapy
Keyword:
Parkinson's disease
,
Depression
,
Bradyphrenia
,
Electroconvulsive therapy
pp.303-307
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903842
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【抄録】不安・心気・抑うつ状態がパーキンソニズムが明らかとなる15年以上前から先行し,やがてbradyphreniaに移行し,薬物抵抗性で退院が困難であったが電撃療法が奏効し,退院に至らしめることができたパーキンソン病の1例を報告した。うつ病とパーキンソニズムとの関係については,うつ病におけるセロトニンやノルアドレナリンなどの伝達低下は,潜在性のパーキンソン病患者ではうつ病を併発しないパーキンソン病患者に比して,早期かつ高度にパーキンソン症状を出現せしめるとする仮説を紹介した。最後に現在はまだ本邦ではパーキンソン病に対する電撃療法の効果についての認識が普及しておらず,今後難治例に対して積極的に臨床的応用が試みられるべきであることを指摘した。
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