Japanese
English
研究と報告
てんかん発作の治療予後—成人例の治療施設間における比較
Therapeutic Prognosis of Clinical Seizures in Epilepsy: A comparative investigation of inter-institutional differences in adult cases
久郷 敏明
1
,
森光 淳介
1
,
細川 清
2
,
平田 潤一郎
3
,
辻 治憲
4
,
中岡 清人
4
Toshiaki Kugoh
1
,
Junsuke Morimitsu
1
,
Kiyoshi Hosokawa
2
,
Junichiro Hirata
3
,
Harunori Tsuji
4
,
Kiyoto Nakaoka
4
1国立岩国病院神経科
2岡山大学医学部神経精神科
3津山積善病院
4恵愛会柳井病院
1Department of Neurology, Iwakuni National Hospital
2Department of Neuro-Psychiatry, Okayama University Medical School
3Tsuyama Sekizen Hospital
4Keiaikai Yanai Hospital
キーワード:
Epilepsy
,
Adult patients
,
Prognosis
,
Inter-institutional comparison
Keyword:
Epilepsy
,
Adult patients
,
Prognosis
,
Inter-institutional comparison
pp.1251-1257
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203348
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抄録 5年間以上治療を継続している成人の外来てんかん患者490例(大学病院群249例,国立病院群144例,精神病院群97例)を対象に,特に治療施設間の差異に注目して予後調査を行った。
1)全症例を対象とした治療予後は,3年以上発作消失37.1%,著者らの規準による軽度29.8%,中等度19.8%,重度13.3%であった。
2)治療予後を治療施設別にみると,国立病院群で最も予後が良く,大学病院群で不良という傾向があった。
3)治療予後規定因子を明らかにするために,各種要因につき統計学的検討を行った。有意差を示したのは,臨床発作型,初診前罹病期間,治療前発作頻度,病因,精神症状,社会適応状況の6項目であった。しかし,以上の項目の治療施設別構成の検討から,独立した治療予後規定因子は臨床発作型のみであり,他は副次的要因であるものと考えた。
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