巻頭言
精神医学における医術と患者・家族への教育
大月 三郎
1
1慈圭会精神医学研究所
pp.802-803
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903490
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精神医学では一般医学と同様に,物事の本質を探求する研究と,医療技術の向上と,患者の生活の質(QOL)の改善の三分野において調和のとれた発展を計らねばならない。この三分野の最初のものは科学に,後二者は医術に関係する。ここでは医術に関する所感を述べるが,このうちQOLについては,一般医学でも近年その重要性が強調されてきているが,自覚的な悩みや苦しみが主要な対象である精神医学では,この改善こそが最も重要な目標であり,前二者はこれの向上に奉仕するものである。
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