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ドイツ精神神経学会Deutsche Gesellschaft für Psychiatrie u. Nervenheilkunde(DGPN)の創立150周年を記念する総会は,1992年9月26日から30日までKöln大学においてU. H. Peters教授を会長として開催された。東西ドイツの統一後に旧東独の精神科医も参加して開かれた本学会の標語は「精神医学150年:明日の世界のための多様な精神医学」であり,極めて多様化した現代精神医学各分野を展望し国際的視野でのコミュニケーションを図ろうとする学会であったといえようか。
考えてみると20世紀最後の10年は,様々な意味で記念すべき出来事で飾られることになったわけである。1年前の1991年7月にはイギリスの精神医学会ともいうべきRoyal College of Psychiatrists(RCP:会長はA. C. P. Sims教授,会員約8,000人)がBrightonで開かれ,英国精神医学150年史(Berrios et al. 1991)が出版され,さらに2年後の1994年にはアメリカ精神医学会American Psychiatric Association(APA)が同じ趣旨の記念事業を準備中のようである。これらに該当するフランスの医学的心理学協会Société Médico-Psychologique(SMPF)の創立は1852年であるので,今から10年後が150周年ということになるが,1992年6月には第90回総会を迎えたCongrès de Psychiatrie et de Neurologiede Langue Françaiseをも含めて,フランスの精神医学関係(精神分析は別)のすべての学会が合同したFédération Française de Psychiatrieが1992年2月に発足し,その傘下で最近発足したばかりのJournées Nationales de Psychiatrie(第3回)が10月上旬にAvignonで開かれた。ちなみに日本精神神経学会が神経学会として創立されたのは1902年である。
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