「精神医学」への手紙
Letter—Schneiderの一級症状と教科書の変遷/Letter—被害・関係?あるいは迫害妄想?
青野 哲彦
1
,
立山 萬里
2
1医療法人一陽会病院
2東京都立医療技術短期大学
pp.332-333
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903423
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先号の本欄(本誌34:1216,1992)で,佐藤裕史氏が,Schneiderの一級症状の真意について紹介している。実は私も同症状があれば,分裂病と診断することが「ごく控えめに」できるのか,あるいは「間違いなく」できるのかをめぐって戸惑いを感じ,医学生用の教科書を調べたことがある。
私は学生時代,諏訪望教授の教科書(1961年初版)で学んだ。精神科に入局後,一先輩に「一級症状がひとつでもあり,身体病でなければ分裂病である」と諏訪教授の教科書に近い教えを受けたので,予診の時には逐一同症状の有無を確かめた記憶がある。
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