Japanese
English
研究と報告
恐慌性障害の症例研究:1—恐慌発作を持つ患者166例の臨床像
Studies of Panic Disorder: 1: clinical features in 166 patients with panic attacks
塩入 俊樹
1
,
花田 耕一
1
,
高橋 三郎
1
Toshiki Shioiri
1
,
Koichi Hanada
1
,
Saburo Takahashi
1
1滋賀医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, Shiga University of Medical Science
キーワード:
Panic disorder
,
Panic attack
,
Anxiety disorder
,
Agoraphobia
Keyword:
Panic disorder
,
Panic attack
,
Anxiety disorder
,
Agoraphobia
pp.965-971
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903308
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【抄録】 恐慌性障害(panic disorder)という診断カテゴリーがDSM-Ⅲ診断基準に導入されて以来10年間に,自験例166症例を得て,その臨床像と人口動態的諸因子を検討した。①外来新患中の頻度は2〜4%で,最近増加傾向にある。②性比は1:1.16で男女ほぼ同数である。③空間恐慌を伴うものは全体の3分の1で,DSM-Ⅲ-Rへの変更により有意に増加している。④年齢分布は男性で20代と30代後半,女性で30代後半にピークがあった。⑤恐慌発作の症状は頻度の多い順に,心悸充進,呼吸困難,めまい感,死への恐怖であった。⑥恐慌発作の頻度は約70%の患者で1週間に1回以上であった。⑦恐慌発作の持続時間は1時間以内のものが約65%であった。
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