Japanese
English
研究と報告
摂食障害と恐慌性障害の合併について
Comorbidity of Panic Disorder in Eating Disorders
切池 信夫
1
,
日高 めぐみ
1
,
井上 幸紀
1
,
松永 寿人
1
,
西浦 竹彦
1
,
中村 芳昭
1
,
山上 栄
1
Nobuo KIRIIKE
1
,
Megumi HIDAKA
1
,
Koki INOUE
1
,
Hisato MATSUNAGA
1
,
Takehiko NISHIURA
1
,
Yoshiaki NAKAMURA
1
,
Sakae YAMAGAMI
1
1大阪市立大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Osaka City University Medical School
キーワード:
Eating disorders
,
Panic disorder
,
Comorbidity
Keyword:
Eating disorders
,
Panic disorder
,
Comorbidity
pp.53-58
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904468
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【抄録】摂食障害91例中17例(19%)がDSM-IVの恐慌性障害を過去の一時期または調査時に合併した。これらの患者はこれを合併したことがない摂食障害60例に比し,罹病期間において有意に長かったが,年齢と発症年齢において差を認めなかった。そして診断において,anorexia nervosaの過食/浄化型やbulimia nervosaの浄化型が多い傾向を示した。さらに過食や嘔吐,自傷行為や自殺企図,万引き,アルコール乱用などの衝動行為や問題行動を有意に多く認めた。これらの結果から,摂食障害において恐慌性障害を高率に合併すること,これを合併している患者は過食や嘔吐,自傷行為や自殺企図,万引き,アルコール乱用などの衝動行為や問題行動をより多く示し,治療が困難で,経過が長く予後が悪いものと考えられた。
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