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研究と報告
精神分裂病の予後とその背景因子—非入院患者を包括した東北大学外来症例195名の分析
Prognosis and Prognostic Factors of Schizo phrenic Outpatient
吾妻 淳一
1
,
岩舘 敏晴
1
,
斎藤 弘之
2
,
二木 文明
3
Jun'ichi Agatsuma
1
,
Toshiharu Iwadate
1
,
Hiroyuki Saito
2
,
Fumiaki Futagi
3
1東北大学医学部神経精神科
2名取病院
3清水病院
1Department of Neuropsy chiatry, Tohoku University School of Medicine
2Natori Hospital
3Shimizu Hospital
キーワード:
Schizophrenia
,
Outpatient
,
Follow-up study
,
Prognostic factors
Keyword:
Schizophrenia
,
Outpatient
,
Follow-up study
,
Prognostic factors
pp.591-597
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903255
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【抄録】 入院経験の有無にかかわらず,非入院患者も包括して当科通院の精神分裂病患者195名について,当科初診から5年後および最終受診時の精神症状と社会適応性を調査し,あわせて精神分裂病の経過に影響を与えていると考えられる各背景因子と転帰との関連について検討した。発病年齢の高い患者,男性よりも女性のほうが社会適応性は良好であった。経過型では,波状型,混合型,単純型の順に症状と社会適応性が良好であり,服薬と通院は不定期よりも定期,婚姻状況では非婚姻者よりも婚姻者,就労状況では無職の者よりも定職者がそれぞれ症状と社会適応性が良好であった。当科で初めて治療を受けた110名のうち外来のみで支えた非入院群が41名(37.3%),入院群が69名(62.7%)で非入院群が約4割に迫る結果となった。入院群と非入院群を比較すると,各背景因子は有意な差を認めなかったが最終時症状は非入院群のほうが入院群よりも良好であった。
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