Japanese
English
研究と報告
家族の社会・心理的条件が精神障害者の長期入院に及ぼす影響とその社会的機序—全国家族福祉ニーズ調査のデータによる多変量解析的アプローチ
Psycho-Social Background of Families with Long-stay Psychiatric Patients in Japan: the analysis of the nationwide survey by national federation of families
大島 巌
1
,
岡上 和雄
2
Iwao Oshima
1
,
Kazuo Okagami
2
1国立精神・神経センター精神保健研究所
2中央大学法学部
1National Institute of Mental Health
2Faculty of Law, Chuo University
キーワード:
Long-stay patients
,
Mentally disabled
,
Psycho-social factors
,
Families
Keyword:
Long-stay patients
,
Mentally disabled
,
Psycho-social factors
,
Families
pp.479-488
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903243
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【抄録】 全国精神障害者家族連合会が実施した全国家族福祉ニーズ調査のデータを用いて,長期入院(4,165例)と短期入院(802例)を分ける条件として,家族の社会・心理的要因がどの程度寄与しているのかを数量化理論Ⅱ類を用いた判別分析で明らかにした。その結果,まず我が国において長期入院を規定する条件として,家族の受け入れ意識が大きく寄与していること,長期入院および家族の受け入れ意識に対して,家族の資源的条件が一定の役割を果たしていることが明らかになった。資源的条件の改善が難しいことを考えると,病院か家族かの二者択一を排し,第三の選択肢である社会的サービスの充実を図るべきことを考察した。
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