Japanese
English
研究と報告
アルコール離脱性せん妄と離脱けいれん発作の発現危険因子について
Risk Factors of Alcohol Withdrawal Delirium and Withdrawal Convulsion
吉野 相英
1
,
加藤 元一郎
1
,
原 常勝
1
,
鈴木 透
1
,
北村 俊則
2
Aihide Yoshino
1
,
Motoichiro Kato
1
,
Tsunekatsu Hara
1
,
Toru Suzuki
1
,
Toshinori Kitamura
2
1駒木野病院
2国立精神・神経センター精神保健研究所
1Komagino Hospital
2National Institute of Mental Health, NCNP
キーワード:
Alcoholism
,
Withdrawal syndrome
,
Risk factor
,
Family history
Keyword:
Alcoholism
,
Withdrawal syndrome
,
Risk factor
,
Family history
pp.827-831
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903093
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【抄録】 入院男子アルコール依存者156名を対象とし,アルコール離脱性せん妄と離脱けいれん発作の発現危険因子の同定を試みた。操作的に定義した常習飲酒開始年齢,アルコール乱用および依存の発症年齢,常習飲酒期間,アルコール乱用および依存の罹病期間,アルコール乱用からアルコール依存への進行期間,評価時年齢,第1度親族のアルコール症家族歴の9つの臨床指標による段階的ロジスティックモデルを用い,発現危険因子を同定した。離脱性せん妄の発現危険因子はアルコール依存の長期罹病と家族歴であった。離脱けいれん発作の発現危険因子はアルコール乱用からアルコール依存への急速な進行と家族歴であった。アルコール症の家族歴は発端者における身体依存の急速な進行とその重症化と関連していることが示唆された。
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