Japanese
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研究と報告
精神分裂病の治療動態調査(第2報・完)—8年間(1982年〜1989年)の受療類型と転帰
A Statistical Study of Schizophrenic Patients: Part 2: Types of medicational course and outcome during 8 years (1982-1989)
津村 哲彦
1
,
西野 英男
2
,
藤田 憲一
3
,
堤 知子
3
,
千葉 浩彦
2
Tetsuhiko Tsumura
1
,
Hideo Nishino
2
,
Kenichi Fujita
3
,
Tomoko Tsutsumi
3
,
Hirohiko Chiba
2
1多摩済生病院・精神科
2武蔵野中央病院・精神科
3杏林大学医学部付属病院・精神神経科
1Department of Psychiatry, Tama Saisei Hospital
2Department of Psychiatry, Musashino Central Hospital
3Department of neuropsychiatry, Kyorin University, School of Medicine
キーワード:
Schizophrenia
,
Medicational course
,
Outcome
,
Therapy
Keyword:
Schizophrenia
,
Medicational course
,
Outcome
,
Therapy
pp.71-78
発行日 1991年1月15日
Published Date 1991/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902982
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【抄録】 筆者らは,8年間に精神病院で治療を受けた精神分裂病者582人について,第1部の動態と転帰の結果をふまえて受療類型と治療的要因および社会性や転帰との関係について検討した。その結果,治療的要因では特別な要因は認められず,治療中断それ自体も決して悪い結果をもたらすとも限らず,また,社会性についても治療中断群のほうが良好であり,これにおいても治療中断が悪い結果をもたらしていない。しかし,治療中断により悪化再燃に至る病者の存在することは明らかであり,個別的判断をもって対処する以外に方法はない。
第1部の結果と併せて考えると,薬物を中心とする集中的な治療は30歳以前に,30歳以降は多角的な社会に向けての広義の生活療法に治療が変更されるべきものと考えられる。
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