Japanese
English
短報
脳器質疾患を基礎に持つ登校拒否
School Phobia based on Organic Brain Syndrome
菊池 章
1
,
斎藤 環
2
,
稲村 博
3
,
大内田 昭二
1
Akira Kikuchi
1
,
Tamaki Saitō
2
,
Hiroshi Inamura
3
,
Shōji Ohuchida
1
1日本赤十字社医療センター精神科
2筑波大学大学院医学研究科
3筑波大学社会医学系
1Department of Psychiatry, Japanese Red Cross Medical Center
2Graduate School of Medicine, University of Tsukuba
3Institute of Community Medicine, University of Tsukuba
pp.549-551
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902847
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I.はじめに
登校拒否発現の背景要因を考える場合,分裂病の存在はもとより,慢性身体疾患や脳器質性疾患の潜在を見逃すことはできない。今回我々は,Moya-moya病,透明中隔腔およびヴェルガ腔を背景に持ち,登校拒否を呈した2症例を経験したので報告する。また,これらの登校拒否に伴って二次的にみられた症状および問題行動が一般の登校拒否のそれと類似し,原疾患そのものより,むしろ登校拒否独特の心理機制によってより強い影響を受けたことを示した。
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