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研究と報告
日本帝国陸軍と精神障害兵士(VIII)—国府台陸軍病院『病床日誌〔1938(昭和13)〜1945(20)年度〕』にみる戦争神経症患者の生活史的検討
War Neurosis: Treatment of soldiers with mental disabilities in the Japanese Imperial Army (VIII)
細渕 富夫
1
,
清水 寛
1
,
飯塚 希世
2
Tomio HOSOBUCHI
1
,
Hiroshi SHIMIZU
1
,
Kiyo IIZUKA
2
1埼玉大学教育学部障害児教育講座
2国立情報学研究所
1Department of Special Education, Saitama University
2National Institute of Infomatics
キーワード:
War neurosis
,
Kohnodai Army Hospital
,
Clinical chart
,
Hysteria
Keyword:
War neurosis
,
Kohnodai Army Hospital
,
Clinical chart
,
Hysteria
pp.877-883
発行日 2002年8月15日
Published Date 2002/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902690
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【抄録】 アジア・太平洋戦争下,旧・国府台陸軍病院(現国立精神・神経センター国府台病院)は陸軍における「戦時精神疾患」問題に対応する専門病院としてセンター的役割を担っていた。国府台陸軍病院に収容された精神障害患者総数は10,453人であった。患者の診療記録である『病床日誌』は軍の焼却命令に抗して秘匿・保管され,8,002冊が現存している。筆者らは浅井利勇氏(元・本病院陸軍少佐)作成の複写版8,002冊を資料として,戦争神経症の症例について検討した。本稿では「臓躁病(ヒステリー)」として分類整理された『病床日誌』(複写版)805冊を分析し,生活史的にみて興味深い2症例について,その発症経緯,治療経過などを紹介,考察した。
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