Japanese
English
研究と報告
出産・育児を経験した後に発症した摂食障害—家族関係と育児問題について
Eating Disorders with the Onset after Childbirth and Childcare: Family interaction and problem of childcare
岡本 百合
1
,
村岡 満太郎
2
,
岡本 泰昌
3
Yuri OKAMOTO
1
,
Mitsutaro MURAOKA
2
,
Yasumasa OKAMOTO
3
1広島大学保健管理センター
2三原病院
3広島大学医学部神経精神医学教室
1Health Service Center, Hiroshima University
2Mihara Hospital
3Department of Psychiatry and Neurosciences, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
Eating disorders
,
Childbirth
,
Parenting
,
Abuse
,
Family interaction
Keyword:
Eating disorders
,
Childbirth
,
Parenting
,
Abuse
,
Family interaction
pp.973-978
発行日 2001年9月15日
Published Date 2001/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902491
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- サイト内被引用 Cited by
【抄録】 出産・育児を経験した後に発症した摂食障害5例について,臨床像,発症の契機,家族関係,育児状況について検討した。4例が30歳前後で,1例が40歳で発症していた。臨床像は思春期青年期発症の中核群と同様の症状を呈していた。発症の契機は離婚問題や親の死など,何らかの喪失体験があった。
比較的早期に結婚し,望んで出産に至っていたが,全例に何らかの育児問題が認められた。そのうち3例が,虐待行為があったことを語り,自らの母親との関係が影響していた。子どもは不適応や問題行動などを有していることが多かった。母子関係の重要性について再確認されるとともに,育児問題への介入やサポートの必要性がうかがわれた。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.