特集 「治療を終える」に向き合う
特集にあたって
福田 正人
1
1群馬大学
pp.1501-1502
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207435
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「いちど担当した患者さんには,一生付き合うつもりでいなさい」,精神科医として駆け出しの頃,先輩からそう教育を受けた。精神医学と精神医療の限界に基づく指導だったのだろうが,病気からの回復を求めて受診する身にとっては,「治療を終える」を目標にしたいのは当然の気持ちである。
精神疾患の特質から「治る」とまで言えないことが多いとしても,リカバリーの考え方が広がってきていても,「治療を終える」について受診者ときちんと話題にしたことがあったろうか。医療者として「治療を終える」ことを意識して目指してきただろうか。そうした反省から「治療を終える」をテーマとした特集を企画した。
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