Japanese
English
特集 アディクション—コロナ禍で変わったこと,変わらないこと
【物質依存】
アルコール依存症の治療
Treatment for alcohol dependence
武藤 岳夫
1
,
長 徹二
2
Takeo Muto
1
,
Tetsuji Cho
2
1医療法人横田会向陽台病院
2元・信貴山病院ハートランドしぎさん
1Koyodai Hospital, Kumamoto, Japan
キーワード:
新型コロナウイルス感染症
,
coronavirus disease 2019
,
COVID-19
,
物質使用症
,
disorders due to substance use
,
心理社会的治療
,
psychosocial intervention
,
自助グループ
,
self-help group
,
オンラインミーティング
,
online meeting
Keyword:
新型コロナウイルス感染症
,
coronavirus disease 2019
,
COVID-19
,
物質使用症
,
disorders due to substance use
,
心理社会的治療
,
psychosocial intervention
,
自助グループ
,
self-help group
,
オンラインミーティング
,
online meeting
pp.902-908
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207329
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抄録
アルコール依存症の主な治療要素は,解毒治療,心理社会的治療,薬物療法,自助グループへの橋渡しなどで構成されている。治療の中核とも言える心理社会的治療は,その多くが集団で実施されていたため,コロナ禍による治療への影響は特に大きく,専門医療機関に多くの混乱をもたらした。また,地域の自助グループも,長期にわたり休会するグループが多く,患者もスタッフも回復の大きな柱に接する貴重な機会を奪われた。
コロナ禍を経験し,オンラインでのミーティングや自助グループなどが普及し,治療構造に大きな変化がもたらされた。また,コロナ禍以前から開発されていたデジタル介入ツールも,ICTの活用が爆発的に普及したことにより,早期介入などへのさらなる活用が期待される。しかし治療の根本は,患者が安心して正直に話せる居場所と治療関係の構築,そしてその場につながり続けることであることに変わりはない。
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