増大号特集 精神科診療における臨床評価尺度・検査を極める—エキスパートによる実践的活用法
序章
心を測る,その前に—臨床評価・検査実施の留意点
植野 仙経
1
,
村井 俊哉
1
1京都大学大学院医学研究科・精神医学
キーワード:
妥当性
,
validity
,
構成概念
,
construct
,
実在のもの・実体
,
entity
Keyword:
妥当性
,
validity
,
構成概念
,
construct
,
実在のもの・実体
,
entity
pp.470-475
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207252
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はじめに
精神症状や認知機能,生活機能などを評価するうえで,検査(臨床評価尺度を含む)は有用なツールとなりうる。それらを活用するためには,目的や状況を考慮して検査を選択し,適切に実施することが必要である。
具体的な検査の活用法の紹介に先立ち,本章では検査の使用にあたって留意すべき以下のポイントについて述べる。
・検査は面接や観察と組み合わせて使用する
・検査は同じ手続きで行う
・目的に適した検査を行う
・目的によって検査の妥当性の基準は異なる
・検査が測っているもの(構成概念)は存在するのか
・検査が測っているもの(構成概念)は確定したものではない
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