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特集 災害精神医学—自然災害,人為災害,感染症パンデミックとこころのケア
東北メディカル・メガバンク事業—コホート調査の災害精神医学における役割
The Tohoku Medical Megabank Project:Role of Cohort Studies in Disaster Psychiatry
富田 博秋
1,2,3
,
庄子 朋香
2
,
長神 風二
3
Hiroaki Tomita
1,2,3
,
Tomoka Shoji
2
,
Fuji Nagami
3
1東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野
2東北大学東北メディカル・メガバンク機構
3東北大学災害科学国際研究所災害精神医学分野
1Department of Psychiatry, Graduate School of Medicine, Tohoku University, Miyagi, Japan
2Tohoku Medical Megabank Organization, Tohoku University
3Department of Disaster Psychiatry, International Research Institute of Disaster Science, Tohoku University
キーワード:
東日本大震災
,
The Great East Japan Earthquake
,
コホート研究
,
cohort study
,
心的外傷後ストレス反応
,
posttraumatic stress reaction
Keyword:
東日本大震災
,
The Great East Japan Earthquake
,
コホート研究
,
cohort study
,
心的外傷後ストレス反応
,
posttraumatic stress reaction
pp.319-324
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206868
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抄録
東日本大震災が発生した翌年,東北大学に東北メディカル・メガバンク機構と災害科学国際研究所が発足した。前者は岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構とともに15万人からなるコホート調査を行う中で,被災に伴うメンタルヘルスへの影響の把握,支援活動を行った。後者の中に設置された災害精神医学分野は七ヶ浜町と共同で同町の大規模半壊以上の家屋被災者を対象に年1回の健康調査を10年間にわたって継続したほか,前者の事業の中でメンタルヘルスの評価や調査によるハイリスク者へのサポートを担当した。これらの被災地域のメンタルヘルスに関する調査と支援を組み合わせた取り組みは,災害精神医学に関する知見の蓄積とエビデンスに基づく災害後のメンタルヘルス支援の向上に有益であることが期待される。
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