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特集 学校で精神疾患を「自分のこと」として教育する
学校における精神疾患教育にきょうだいが望むこと—兄弟姉妹の立場から
What Siblings want for Mental Illness Education in Schools: What I Hope for Mental Illness Education at Schools from My Sibling's Point of View
木村 諭志
1,2
Satoshi Kimura
1,2
1東京兄弟姉妹の会
2埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科
1Tokyo Siblings Group, Tokyo, Japan
2Department of Nursing, Saitama Prefectural University
キーワード:
精神疾患
,
mental illness
,
きょうだい
,
sibling
,
教育
,
education
,
ヤングケアラー
,
young carer
Keyword:
精神疾患
,
mental illness
,
きょうだい
,
sibling
,
教育
,
education
,
ヤングケアラー
,
young carer
pp.1259-1266
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206740
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抄録 学校における精神疾患教育にきょうだいが望むことは,精神疾患を持つ当事者や家族を孤立させず,既に孤独に陥っている当事者や家族を救済することである。特にきょうだいは,思春期が精神疾患の好発時期であり,同世代を生きるきょうだいは生涯を通して病気のきょうだいとかかわることになる。社会のスティグマ(差別や偏見)ときょうだい自身が抱くセルフスティグマ(自分への偏見)の解消がなければ,きょうだいはその後の人生においても孤独を抱える。思春期の生徒が,学校における精神疾患教育を通して自らのことのように考えられること,そこに携わる学校関係者がSOSを出せないきょうだいに気づく力を得ることで,きょうだいが社会とつながり続けることができる。子どもの時からの孤独は,人生に大きな影響を与える。同世代を生きるきょうだいが,人生の選択肢を失わず,きょうだいの人生を歩めるよう教育していく必要がある。
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