Japanese
English
特集 「実感と納得」に向けた病気と治療の伝え方
双極性障害
Bipolar Disorder
寺尾 岳
1
Takeshi Terao
1
1大分大学医学部精神神経医学講座
1Department of Neuropsychiatry, Oita University Faculty of Medicine, Oita, Japan
キーワード:
双極性障害
,
bipolar disorder
,
実感
,
reality
,
納得
,
acceptance
,
実存的アプローチ
,
existential approach
,
治療同盟
,
therapeutic alliance
Keyword:
双極性障害
,
bipolar disorder
,
実感
,
reality
,
納得
,
acceptance
,
実存的アプローチ
,
existential approach
,
治療同盟
,
therapeutic alliance
pp.1597-1605
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206483
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抄録 双極性障害の診断や治療を,患者に実感し納得してもらうための筆者の工夫を紹介した。まず,どの程度の元気の良さが軽躁や躁病になるのか,患者に複雑で難しい診断基準を説明するのではなく,サラリーマンのお父さんの例を挙げて,正常気分,軽躁エピソード,躁病エピソードを具体的に説明して理解を促進する方法を紹介した。次に,双極性障害にしばしばみられる抑うつエピソードの医師側の対応のポイントや,軽躁や躁病から抑うつエピソードに転じるときの気持ち悪さを患者にジェットコースターのたとえを挙げて説明する工夫を紹介した。最後に,患者の病気のみならず人生を視野に入れて実存的なかかわりを持つことで医師・患者関係に治療同盟が成立し,患者の実感や納得も促進されることを強調した。
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