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特集 高齢者の精神科救急・急性期医療
精神科救急における高齢者医療はどうあるべきか
What Should be Elderly People's Medical Care in Psychiatric Emergency?
長谷川 花
1
,
杉山 直也
1
Hana Hasegawa
1
,
Naoya Sugiyama
1
1復康会沼津中央病院
1Numazu-chuo Hospital, Numazu, Japan
キーワード:
Psychiatric emergency
,
Elderly people
,
Community-based Integrated Care
,
Physical complications
Keyword:
Psychiatric emergency
,
Elderly people
,
Community-based Integrated Care
,
Physical complications
pp.1011-1018
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205895
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抄録 超高齢社会を迎えるにあたり,世界の情勢も踏まえると高齢者の精神科救急の利用は増加することが予測される。高齢者の救急症例では,身体合併症や認知症の合併など,複雑な病態を呈すると考えられる。当院のレジストリの解析からも高齢入院患者の診断やニーズは多岐にわたり,身体合併症が多く,自殺念慮や他害行為なども相当数あり,精神症状のみならず身体管理も必要とする。入院での生活機能の改善不良もみられ,短期入院を実現するには,心身両面からの複合的で難度の高い,看護師や精神保健福祉士を合わせた包括的なケアが要求されていることが判明した。
全世界的傾向として高齢化が進む中,超高齢化を迎えるわが国にとって,精神科救急医療の充実が必須であるとともに,高齢者が希望を持ち,尊厳を保ちながら地域生活を送ることができるよう,精神科入院を要する事態の発生を未然に防ぐような取り組みが併せて重要であろう。
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