Japanese
English
特集 今再び問う,内因性精神疾患と心因性精神疾患の概念
統合失調症における内因性概念
The Concept of “Endogenous” in Schizophrenia
針間 博彦
1
Hirohiko Harima
1
1東京都立松沢病院精神科
1Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
Endogenous
,
Endogenous psychoses
,
Schizophrenia
,
Genetic understanding
,
Break in continuity of meaning of life development
Keyword:
Endogenous
,
Endogenous psychoses
,
Schizophrenia
,
Genetic understanding
,
Break in continuity of meaning of life development
pp.769-776
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205862
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抄録 内因性精神病,特に統合失調症における内因性概念について論じる。Jaspers-Schneiderによれば,精神病とは疾患の結果としての精神的病像であり,そのうち内因性精神病とは身体的基盤が未だ不明の精神病を意味する。内因性の要因は内因性精神病のみに存在するのではなく,疾患によらない非精神病性の障害にも,素質という内因性の要因が認められる。内因性精神病では,生の発展の意味連続性に中断が認められることが,疾患を想定する根拠の一つとなる。統合失調症の診断においては,こうした考え方は特徴的症状の存在によって補完され,Schneiderの1級症状はその了解不能性から心因性の障害と気分障害との鑑別を可能にする。
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