Japanese
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特集 精神科臨床から何を学び,何を継承し,精神医学を改革・改良できたか(Ⅱ)
統合失調症の脳画像研究
Brain Imaging Studies in Schizophrenia
鈴木 道雄
1
Michio Suzuki
1
1富山大学大学院医学薬学研究部神経精神医学講座
1Department of Neuropsychiatry, University of Toyama Graduate School of Medicine and Pharmaceutical Sciences, Toyama, Japan
キーワード:
Schizophrenia
,
Neuroimaging
,
Neurodevelopment
,
Progressive change
,
Clinical outcome
Keyword:
Schizophrenia
,
Neuroimaging
,
Neurodevelopment
,
Progressive change
,
Clinical outcome
pp.1319-1325
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205729
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はじめに
低侵襲の脳画像診断技術であるX線コンピュータ断層撮影(CT)により,統合失調症を対象とした最初の研究報告がなされたのは1976年であり,磁気共鳴画像(MRI)による最初の研究が報告されたのが1986年である。筆者は1993年の本誌に,「精神分裂病の画像解析」という総説を書いたことがあるが7),その内容を読み返してみると,その後の四半世紀における研究の進展にはまさに今昔の感がある。本稿では,40年あまりの歴史を持つに至った統合失調症の脳画像研究について,主として,病態生理の理解に果たした役割や精神科臨床とのかかわりの観点から記述する。しかし,現代の脳画像解析のモダリティは多岐に渡り,研究の数も膨大であり,脳画像研究全体について展望することは困難であるため,本稿では構造MRIを中心とした脳構造(形態)画像研究に絞って述べる。
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