Japanese
English
短報
Quetiapineにより改善のみられた分娩恐怖の1例
A Case of Tocophobia Improved by Quetiapine
武田 隆綱
1
Takatsuna Takeda
1
1武田メンタルクリニック
1Takeda Mental Clinic. Numata, Japan
キーワード:
Tocophobia
,
Tokophobia
,
Specific phobia
,
Childbirth
,
Pharmacotherapy
,
Quetiapine
Keyword:
Tocophobia
,
Tokophobia
,
Specific phobia
,
Childbirth
,
Pharmacotherapy
,
Quetiapine
pp.1041-1043
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205683
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抄録 Quetiapineの投与により改善のみられた分娩恐怖の1例を経験した。症例は37歳時に妊娠し,妊娠9週で分娩に対する病的な恐怖と不安などが出現し,就労困難となった。当院初診時妊娠10週で,ただちに向精神薬による治療を開始した。当初は抑肝散やalprazolamを投与したが無効で,妊娠の継続や分娩に支障を来す可能性が高いと考えられた。そこで,患者に適応外であるが海外で限局性恐怖症に有効との報告例のあることを説明し同意を得てquetiapineを100mg/日投与したところ,著明な改善がみられ,無痛分娩で無事出産できた。本症例の経験から,分娩恐怖を含む限局性恐怖症に対してquetiapineが有効な症例が存在することが示唆される。
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