Quetiapineからzotepineへの変薬によりアカシジアが消失した1例

Akathisia Disappeared by the Change of Quetiapine to Zotepine in a Patient with Schizophrenia

はじめに

　アカシジアは錐体外路症状のなかで最も多く，抗精神病薬服用者のおよそ30％に出現すると言われている。患者の苦痛感は著しく，場合によっては興奮や攻撃性を伴うため精神症状が悪化したと誤診され，抗精神病薬が増量され，かえって症状を悪化させてしまうことがある。このような場合には早期にアカシジアを疑い，抗精神病薬の減量や変薬を行うことが大切である。今回，筆者らはquetiapineを使用中にアカシジアが出現し，zotepineに変薬したところアカシジアが消失した症例を経験したので報告する。