Japanese
English
短報
Aripiprazoleによりパーキンソニズムおよび精神症状の改善を認めた進行性核上性麻痺の1例
A Case of Progressive Supranuclear Palsy Showing Clinical Improvement of Parkinsonism and Psychiatric Symptoms by Aripiprazole
奥田 俊伸
1,2
,
綿貫 俊夫
1
,
松原 敏郎
1,3
,
渡邉 義文
1
Toshinobu OKUDA
1,2
,
Toshio WATANUKI
1
,
Toshio MATSUBARA
1,3
,
Yoshifumi WATANABE
1
1山口大学医学部附属病院精神科神経科
2山口県立総合医療センター神経科
3山口大学大学教育機構保健管理センター
1Department of Neuropsychiatry, Yamaguchi University Hospital, Ube, Japan
2Department of Psychiatry, Yamaguchi Grand Medical Center
3Yamaguchi University Health Administration Center
キーワード:
Progressive supranuclear palsy
,
Aripiprazole
,
Parkinsonism
,
Stupor-like state
Keyword:
Progressive supranuclear palsy
,
Aripiprazole
,
Parkinsonism
,
Stupor-like state
pp.1135-1139
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205504
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抄録 進行性核上性麻痺(PSP)では多彩な精神症状がみられることがある。今回我々は,多彩な精神症状を伴い前医で緊張型統合失調症として加療されていたPSP患者の1例を経験した。神経症状に加えて特徴的な画像所見からPSPであると診断し,L-dopaの投与を行ったところ,パーキンソニズムに効果はみられたものの精神症状が悪化した。そのためドーパミンパーシャルアゴニストであるaripiprazoleに切り替えたところ,パーキンソニズムと精神症状のいずれにも効果が認められた。PSPの治療はパーキンソニズムと精神症状の両方に配慮する必要があることから,aripiprazoleが効果的な薬剤である可能性が示唆された。
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