Japanese
English
研究と報告
FPN-Forrest test(急速尿呈色試験)による服薬維持の試み(第2報)—精神科通院患者における有用性
A Trial of Maintaining Drug Compliance by FPN-Forrest Test, Ⅱ: Usefulness in treatment of psychiatric out-patients
飯塚 博史
1
,
岩成 秀夫
1
,
小田 豊美
1
,
酒井 正雄
1
Hiroshi Iizuka
1
,
Hideo Iwanari
1
,
Toyomi Oda
1
,
Masao Sakai
1
1神奈川県立芹香院
1Kanagawa Prefectural Mental Hospital Kinko-in
キーワード:
Forrest test
,
Drug compliance
,
Psychlatric out-patients
,
Pbenothiazines
,
Schizophrenia
Keyword:
Forrest test
,
Drug compliance
,
Psychlatric out-patients
,
Pbenothiazines
,
Schizophrenia
pp.161-168
発行日 1988年2月15日
Published Date 1988/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204468
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抄録 抗精神病薬の服薬状況を客観的に把握するための方法の一つであるFPN-Forrest testに再検討を加え,第1報で報告した新たな判定方式を導入し,これを利用して,約半年間にわたり外来通院患者の服薬状況を観察した。テストを行った外来患者76人中,54人(71%)は服薬が良好またはほぼ良好と判定されたが,9人(12%)はやや不良,または不良という結果であった。さらに,投薬量,臨床症状,呈色反応の3点に注目して経過を追ったところ,1回のみのテストからの判定に比べ,より正確な判定が可能であることが判明した。これらの中から数例の服薬不良を疑わせる症例が見い出されたが,そのうちのいくつかに関しては,主治医の対応によって症状の増悪を未然に防ぐことが出来た。
このような結果から,新たな判定方式を導入したFPN-Forrest testは,服薬状況の客観的把握に有効であり,症状の増悪を予防する一手段となり得ると考えられた。
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