Japanese
English
研究と報告
FPN-Forrest test(急速尿呈色試験)による服薬維持の試み(第1報)—新たな判定方式について
A Trial of Maintaining Drug Compliance by FPN-Forrest Test (I): A modifoed evaluation system
岩成 秀夫
1
,
飯塚 博史
1
,
小田 豊美
1
,
酒井 正雄
1
Hideo Iwanari
1
,
Hiroshi Iizuka
1
,
Toyomi Oda
1
,
Masao Sakai
1
1神奈川県立芹香院
1Kanagawa Prefectural Mental Hospital Kinko-In
キーワード:
Forrest test
,
Urinary test
,
Drug compliance
,
Phenothiazines
,
Schizophrenia
Keyword:
Forrest test
,
Urinary test
,
Drug compliance
,
Phenothiazines
,
Schizophrenia
pp.283-291
発行日 1987年3月15日
Published Date 1987/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204301
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抄録 精神分裂病患者の再発予防を主な目的として,服薬状況を把握するための簡便で客観的な方法について検討した。その1つにphenothiazine系薬物に対する急速尿呈色試験であるForrest test(FPN)があるが,多剤併用の現状への考慮等より新たな判定方式を考案した。即ち,phenothiazinc核の濃度を基準にした「カラーチャート」と「判定用標準グラフ」を用いる方式である。このカラーチャートより判定した場合,服薬量が一定ならぼ星色反応の強さの日内変動は精々1段階以内に留まり,再現性も比較的良好であることがわかった。また,服薬量の変化は速やかに呈色反応の強さに現われるとの結果が得られた。さらに,尿比重と呈色反応の強さは正の相関の傾向にあり,呈色反応の色調はphenothiazine系の各薬物に対応して一定の分布を示していた。この新たな判定方式を用いることにより,Forrest test(FPN)は現在もなお臨床的に有用であると考えられた。
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