Japanese
English
研究と報告
言語障害(Dysphasic seizure)てんかん重積状態の1症例
A Case with Dyspahsic Seizure Status Epilepticus
佐藤 圭子
1,2
,
工藤 達也
1
,
八木 和一
1
,
清野 昌一
1
Keiko Sato
1,2
,
Tatsuya Kudo
1
,
Kazuichi Yagi
1
,
Masakazu Seino
1
1国立療養所静岡東病院(てんかんセンター)
2岡山大学神経精神科
1Shizuoka Higashi Hospital, National Epilepsy Center
2Neuropsychiatrical Department, Okayama University Medical School
キーワード:
Dysphasic seizure
,
Status epilepticus
,
Intellectual aura
,
Aura continua
Keyword:
Dysphasic seizure
,
Status epilepticus
,
Intellectual aura
,
Aura continua
pp.91-95
発行日 1988年1月15日
Published Date 1988/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204458
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抄録 言語障害(dysphasic)を主徴とするてんかん重積状態の1例を報告した。24歳の男性で,15歳より,幻視,幻聴の信号症状が先行する強直間代発作が出現した。これとは別に同じ頃より幻聴と特異な言語障害を主たる症状とする単純部分発作が日に数回反復するようになった。入院中に,幻聴と言語障害を主徴とする発作が繰り返され,1〜2時間反復する重積状態も観察された。奇妙な言葉が幻聴として聞こえ,発作中には意味を持つようだが,発作後にはその意味を想起できない。また,発作性言語障害として,錯語,言語新作様の造語が観察された。さらに,次のような単一発作が反復する重積状態を閉鎖回路TV-EEG監視装置で記録した。単一発作の進展に伴い,錯語から言語新作様の造語と言語の崩壊が進行し,その時,発作時脳波は,徐波律動・広汎性の低振幅化から棘波律動を経て,不規則シータ波が現れるという経過を示した。
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