Japanese
English
研究と報告
日本各地の月自殺率と月間日照時間
Monthly Suicide Rates and Sunshine Hours in Eight Districts in Japan
江頭 和道
1
,
鈴木 尊志
1
,
阿部 和彦
1
Kazumichi Egashira
1
,
Takashi Suzuki
1
,
Kazuhiko Abe
1
1産業医科大学精神医学教室
1Department of Psychiatry, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
Suicide
,
Sunshine
,
Season
,
Weather
,
Rhythm
Keyword:
Suicide
,
Sunshine
,
Season
,
Weather
,
Rhythm
pp.735-740
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204359
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録 日本全国から気象学的にほぼ均質な8地域を選び,1950〜1957年のその地域の月自殺率と月間日照時間(いずれも月日数30日に換算した値)との相関を調べた。各地域において,月別平均自殺率と月別平均日照時間の1年を通しての変動パターンは,冬期を中心によく似ている。冬期の月自殺率と月間日照時間との間の相互相関を8年間のデータについて調べると,北海道,東北東部,東京,中京,大阪では,11,12,1,2月の月間日照時間とその1カ月遅れ(12,1,2,3月)の月自殺率が有意かつ中等度の強さの正の相関(r=0.4〜0.5,p<0.02)を示した。北陸では,12,1,2,3月の月間日照時間と同じ月の月自殺率とが有意の相関(r=0.50,p<0.01)を示した。北部九州,中・南部九州では有意の相関は得られなかった(p>0.1)。冬期における日照時間の延長が,抑うつ状態への影響を介して,自殺を増加させる可能性が示唆される。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.