巻頭言
話し相手医25年
久山 照息
1
1湊川病院
pp.978-979
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204206
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本誌の3回目の「巻頭言」を書く依頼を受け光栄に感じています。この巻頭言にみなお偉い先生方が御自分の業績やら,あるいは日本の精神医学界への忠言やら,提言やら,いろいろの角度,立場から筆を執っておられます。しかし,毎回のように,私はそんなだいそれたことはできそうもありません。現在<まちなかの臨床医>という仕事がひとすじのみちになっており,それも「話し相手医」ということに,私はこのごろやっと自覚するようになっています。
この話し相手になるという自覚は,最近精神科の老人の患者を診る機会(前にもあったのでしょうが,私の老人への診療の態度が決まりかけて)が多くなり,外来での許される時間のあいだできたものです。そのうち,老人ばかりでなくいろいろの年代の患者にも拡張していますし,大切だと実感されます。
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