Japanese
English
研究と報告
精神分裂病患者の退院(第3報)—患者と家族の退院に対する認識の比較
The Discharge of Schizophrenic Inpatients, Thethird report: Comparlson of recognition of schizophrenic inpaticnts and their families on the discharge
原田 俊樹
1
,
佐藤 光源
1
,
堀井 茂男
1
,
三村 興二
2
,
長尾 卓夫
2
,
田中 和芳
3
,
平田 潤一郎
3
Toshiki Harada
1
,
Mitsumoto Sato
1
,
Shigeo Horii
1
,
Kouji Mimura
2
,
Takuo Nagao
2
,
Kazuyoshi Tanaka
3
,
Junichiro Hirata
3
1岡山大学医学部神経精神医学教室
2高岡病院
3積善病院
1Department of Neuropsychiatry, Okayama University Medical School
2Takaoka Mental Hospital
3Sekizen Mental Hospital
キーワード:
Schizophrenia
,
Discharge
,
Prolongcd admission
,
Familial psychotherapy
,
Family psychiatry
Keyword:
Schizophrenia
,
Discharge
,
Prolongcd admission
,
Familial psychotherapy
,
Family psychiatry
pp.21-27
発行日 1986年1月15日
Published Date 1986/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204082
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抄録 姫路及び津山の精神科単科病院の慢性精神分裂病患者で1年以上の入院期間の患者及びその家族を対象に退院に関するアンケート調査を行ない,患者と家族の退院に対する認識の相違について分析した。その結果,1)医師が退院可と判断している患者ほど退院可と自己判断している率が高かった。2)家族の患者受け入れ状況は医師判断,患者判断いずれとも明らかな関連はなかった。3)入院時の問題点の選択,退院時に家族が危惧することの選択については,家族の選択数に比べて患者の選択数は著しく少なかったが,選択項目については一致する傾向がみられた。4)患者のもつ諸因子が医師判断,患者判断,家族の受け入れ状況に与える影響をみると,家族の受け入れ状況が最も種々の因子に影響をうけやすかった。これらの結果から家族療法の必要性とその意義について若干の考察を加えた。
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