Japanese
English
研究と報告
精神分裂病患者の退院(第2報)—患者の退院に対する認識を中心に
The Discharge of Schizophrenic Inpatients,The second report: A statistical study on the recognition of schizophrenic inpatients on the discharge
原田 俊樹
1
,
佐藤 光源
1
,
三村 興二
2
,
長尾 卓夫
2
Toshiki Harada
1
,
Mitsumoto Sato
1
,
Kouji Mimura
2
,
Takuo Nagao
2
1岡山大学医学部神経精神医学教室
2高岡病院
1Department of Neuropsychiatry, Okayama University Medical School
2Takaoka Mental Hospital
キーワード:
Schizophrenia
,
Discharge
,
Rehabilitation
,
Prolonged admission
Keyword:
Schizophrenia
,
Discharge
,
Rehabilitation
,
Prolonged admission
pp.1281-1287
発行日 1985年11月15日
Published Date 1985/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204038
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抄録 姫路の単科精神病院T病院における慢性精神分裂病患者で1年以上の入院期間の患者を対象に,退院に関するアンケート調査を行なった。その結果,1)退院希望率は82.2%と高率であった。2)今回の入院時に何らかの問題点が自分にあったと答えた患者は86.7%とやはり高率であった。3)もうすぐ退院可能であると答えた患者も81.2%と高率であった。4)退院のことを考えている患者は全体の65.5%,退院後の就労の必要性を認めている患者は73.8%であった。5)就労の必要性を認めている患者のうち仕事捜しは自分ですると答えた患者は76.6%であった。6)退院後,家族と暮らしたいと答えた患者は72.4%,信頼できる家族がいると答えた患老は84.9%であった。これらの結果から,患者の社会復帰のあり方や退院のもつ意味について若干の考察を加えた。
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