Japanese
English
研究と報告
LASMIとWCSTによる統合失調症患者の退院可能性の評価
The Assessment of Discharge Possibility Using LASMI and WCST in Schizophrenics
川西 洋一
1,2
,
袴塚 景子
1
Yoichi KAWANISHI
1,2
,
Keiko HAKAMAZUKA
1
1豊後荘病院
2筑波大学臨床医学系精神医学
1Bungosou Hospital
2Department of Psychiatry, Institute of Clinical Medicine, Unicersity of Tsukuba
キーワード:
Schizophrenia
,
WCST
,
LASMI
,
Cognitive dysfunction
,
Discharge
Keyword:
Schizophrenia
,
WCST
,
LASMI
,
Cognitive dysfunction
,
Discharge
pp.291-295
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100032
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抄録
長期入院中の慢性統合失調症患者の生活障害と認知障害が退院に及ぼす影響を調べるため,これらを精神障害者社会生活評価尺度(Life Assessment Scale for the Mentally Ill:LASMI)とWisconsin Card Sorting Test(WCST)を用いて評価し,転帰との関連を調査した。対象は,社会復帰病棟に在棟し単身生活や社会復帰施設への退院を目指す患者14名であり,1年6か月後の転帰により,退院群7名と入院継続群7名に二分された。2群間でLASMIとWCSTのスコアを比較したところ,LASMIにおいては,「日常生活」,「労働または課題の遂行」,「自己認識」が退院群において有意に評価がよいという結果が得られ,WCSTにおいては,「達成カテゴリー数」,「正解数」,「%エラー」の評価が退院群で有意によいという結果が得られた。行動観察から得られる生活障害の評価に加え,その背景にある認知障害の評価も退院可能性を評価する際の重要な指標になると考えられた。
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