Japanese
English
研究と報告
分裂病の外来治療におけるデポ(持効性抗精神病薬)の効果
The Clinical Effects of Depot Neuroleptics in Maintenance of Schizophrenic Out-patients
功刀 弘
1
,
井出 さき子
1
,
小泉 隆徳
1
,
小尾 契子
1
,
藤井 康男
1
,
高瀬 守一朗
1
,
松田 源一
1
,
遠藤 淳
1
,
佐々木 重雄
1
Hiroshi Kunugi
1
,
Sakiko Ide
1
,
Takanori Koizumi
1
,
Keiko Obi
1
,
Yasuo Fujii
1
,
Moriichirou Takase
1
,
Genichi Matsuda
1
,
Atsushi Endo
1
,
Shigeo Sasaki
1
1山梨県立北病院
1Yamanashi Prefectural Kita Hospital
キーワード:
Depot neuroleptics
,
Schizophrenic out-patients
,
Maintenance therapy
Keyword:
Depot neuroleptics
,
Schizophrenic out-patients
,
Maintenance therapy
pp.933-941
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203995
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抄録 本院で1983年内に外来で治療を受けた分裂病患者の総数は908名(1年間入院していた157名を除く)であった。同年末の外来例の社会生活レベルは自立274名,援助による自立は360名,家庭内保護173名,入院となっている者54名,不明41名,死亡3名であった。外来例の約半数はある時期に社会生活の維持のため外来でデポ剤(持効性抗精神病薬)を用いてきたが,同年内に限ってみると183名にデポ剤が用いられた。この内継続使用した122名中117名に効果があり,随時使用した60名中45名に有効であった。
デポ剤は再発や再入院しやすい患者に対して服薬の自覚をつけ,病状の自己管理を助け,治療者や家族の援助の効果を高めてきたことが本院の外来実績から明らかとなった。また,不十分な用いかたを改めること,様々な副作用の頻度とその対策についての経験も報告した。分裂病の再発防止に本邦においても各種のデポ剤の導入の必要性を強調した。
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