Japanese
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特別講演
—William E. Bunney, Jr.—躁うつ病とリチウムの作用様式—最近の研究
Current Research on Manic-depressive Illness and a Possible Mode of Action of Lithium
高橋 良
1
Ryo Takahashi
1
1東京医科歯科大学医学部神経精神科
1Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Tokyo Medical and Dental University
pp.1138-1148
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203666
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I.はじめに
米国NIMHにおいてリチウムの分野で行ってきた我々の研究を概説してみたい。先ずリチウムの実際の作用様式を理解する上で重要と思われる基礎的な問題を説明し,次いで躁うつ病の臨床的問題を若干述べる。それはリチウムは躁うつ病に顕著な効果があり,この病気の謎を解く有力な鍵を与えてくれるからである。そして最後に躁うつ病におけるドパミンの役割の仮説即ちドパミン受容体の過感受性があり,リチウムはこのドパミン受容体の感受性亢進を阻害するらしいことを述べることにする。
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