Japanese
English
研究と報告
市販phenytoin製剤のロット間におけるbioavailabilityの差異について
Lot-to-lot Variability of Bioavailability of Commercial Phenytoin Preparations in Japan
小畑 信彦
1
,
矢幅 義男
1
,
肥田野 文夫
1
,
海野 勝男
2
,
福井 了三
2
Nobuhiko Obata
1
,
Yoshio Yahaba
1
,
Fumio Hidano
1
,
Katsuo Unno
2
,
Ryozo Fukui
2
1秋田大学医学部精神科学教室
2秋田大学医学部付属病院薬剤部
1Department of Neuropsychiatry, Akita University School of Medicine
2Division of Pharmacy, Akita University Hospital
キーワード:
Epilepsy
,
Phenytoin
,
Blood concentration
,
Bioavailability
,
Particle size
Keyword:
Epilepsy
,
Phenytoin
,
Blood concentration
,
Bioavailability
,
Particle size
pp.987-996
発行日 1983年9月15日
Published Date 1983/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203646
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抄録 抗てんかん薬の中で,特にphenytoinはその薬物動態学的特性により,bioavailabilityが一定で治療的同等性を有することが要請される。
まず,本邦で市販されているphenytoin散剤,ヒダントール末について,粒子径の度数分布,in vitroでの溶解速度,1回経口投与法による血中濃度の経時的変化,てんかん患者における定常状態血中濃度,その各々に関してロット間での比較を行い,次に同じ市販phenytoin散剤,アレビアチン(末)については,粒子径と溶解速度についてのロット間比較を行った。その結果,ヒダントール末の異なるロットの製品を投与した2つのてんかん患者群の定常状態血中濃度は各々2.1,3.8μg/mlと1.8倍の差を示し,臨床試験においてロット間にbioavailabilityの差が存在することが認められた。
ロット間のbioavailabilityの差異が臨床へ与える影響について考察し,phenytoin製剤の投与剤形間,銘柄間はもとより,ロット間のbioavailabilityを均一にする必要性について指摘した。
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