Japanese
English
研究と報告
アルコール長期持続摂取による頭部CT所見の変化について—慢性アルコール中毒患者及び常習飲酒者
The Influence of Long-term Intake of Alcohol on Computed Tornography: Chronic alcoholics and habitual drinkers
三上 昭広
1
,
渡辺 博
1
,
橋本 博介
1
,
加藤 厳
1
,
渡辺 栄市
1
Akihiro Mikami
1
,
Hiroshi Watanabe
1
,
Hirosuke Hashimoto
1
,
Iwao Kato
1
,
Eiiti Watanabe
1
1渡辺病院
1Watanabe Hospital
キーワード:
Chronic alcoholics
,
Habitual drinkers
,
Computed tomography
Keyword:
Chronic alcoholics
,
Habitual drinkers
,
Computed tomography
pp.857-865
発行日 1983年8月15日
Published Date 1983/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203631
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抄録 30歳から69歳の慢性アルコール中毒患者群120例の頭部CT所見を,年齢をマッチさせた対照群93例と比較した。脳表各部位,脳室系の拡大所見出現率及び,拡大症例出現率は患者群が対照群より明らかに高かった。患者群に見られる拡大所見には一定の局在傾向は認められず,脳表と脳室系の双方に拡大所見を認める場合が最も多かった。患者群のCT所見と離脱症状,知能障害,肝機能障害,低栄養状態の有無との間には一定の関係を認めなかった。患者群のCT異常は必ずしも脳波には反映されなかった。CT異常の可逆性は確認できなかった。
更に,社会的,家庭的に支障なく生活している常習飲酒者群(50歳代,35例)のCT所見を非飲酒者群(同年代,35例)と比較した。常習飲酒者における各部位の拡大所見出現率及び拡大症例出現率は,非飲酒者群より明らかに高かった。
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