Japanese
English
研究と報告
EMGバイオフィードバックを主とした治療により改善した痙性斜頸の2症例
Two Cases of Spasmodic Torticollis who were Improved with EMG Biofeedback as a Main Therapy
加藤 政利
1
,
小島 忠
1
,
山口 弘一
1
,
大原 健士郎
1
,
里村 淳
2
Masatoshi Kato
1
,
Tadashi Kojima
1
,
Koichi Yamaguchi
1
,
Kenshiro Ohara
1
,
Jun Satomura
2
1浜松医科大学精神神経科学教室
2千本病院
1Dept. of Psychiatry and Neurology, Hamamatsu Univ. School of Medicine
2Senbon Hospital
キーワード:
Spasmodic torticollis
,
EMG biofeedback
,
Autogenic training
Keyword:
Spasmodic torticollis
,
EMG biofeedback
,
Autogenic training
pp.967-971
発行日 1982年9月15日
Published Date 1982/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203469
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抄録 今回われわれはEMGバイオフィードバック訓練を主とした入院治療を行い,比較的早期に症状が消失した痙性斜頸の2例を経験した。症例1は38歳の男性で頸部は左を向き,後屈も加わっていた。職場内葛藤が心因として考えられた。症例2は31歳の男性で頸部は左を向いた位置で固定していた。直接的な心因は認められなかった。両例とも受診後早期に入院させ,自律訓練法,薬物療法を併用しながら,月曜から金曜まで1セッションずつ連日施行のEMGバイオフィードバック訓練に導入した。両例ともEMG活動の低下は初期からみられ,頸部の弛緩感覚の認知も10セッション頃にはみられるようになり,その後症状も徐々に改善し,入院後約2ヵ月ほどで症状の消失をみるに至った。このような症状の早期消失には自律訓練法とともに施行したEMGバイオフィードバック訓練が大きな役割を果たしていたと考えられる。
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